十川ゆき選手 プロフィール
2000年生まれの20歳。
スペインリーグ レアル・オビエド所属
U13-17の世代別日本代表に選出
12歳の時に、公益財団法人日本サッカー協会の運営するエリート選抜チームアカデミー福島の選考を受け、50倍の倍率の中で選抜され、13歳-18歳は日本最高峰の環境でトレーニング。19歳では、あえて日本人選手がいない環境にチャレンジするために、スペインに単身乗り込み、名門レアル・オビエドのトライアウトを受け、見事契約。在籍1年目で、先発ポジションを勝ち取る。
先天性連動のトレーニングを知ったキッカケを教えて頂けますか?
先天性連動を知ったのは2019年の春です。スペインでプロとして活動する直前に学生時代のコーチの紹介で、連動性トレーナーの方にセッションをして頂きました。
12歳でアカデミー福島(エリート育成チーム)に入学後、世代別日本代表にも選出され、様々なトレーニングを経験してきた十川選手ですが、プロ選手になるタイミングで先天性連動のトレーニングを選んだ理由を教えて頂けますか。
シンプルに今まで受けてきた中で、一番大きな変化を感じたからですね。そもそもサッカー以外のトレーニングはあまり好きではありませんでした。というのも、明らかな変化を感じられるものが少なかったからです。もちろん、アスリートとしてオフコートトレーニングの重要性は理解していますし、取り組んでも来たのですが、どうしてもサッカーの成果にダイレクトに繋がっている感覚が得られることが少なく、ボールを触るような練習を優先させて来ました。しかし、先天性連動のトレーニングは、今まで経験してきたものと全く違ったんです。まず本格的にパートナーシップ契約を結ぶ前に、数回トライアルセッションをお願いしました。初めは、苦手な動きだった横のフットワークの動きを改善してほしいというオーダーをしたのですが、トレーニング後、自分の感覚的にも今までにないような良い感覚で身体が動きました。サイドステップの計測タイムも即日中に大きく変化していたので「なんだこれは!?」という感じでした。サッカーコートでもセッションをお願いして、その時はシュートを強くしたいというテーマでしたが、その場で目的に合わせて連動性を上げるトレーニングを行ったところ、明らかにシュートの威力が強くなり、軽い力で強いボールが蹴ることができました。実際、球速も計測してましたが、数値的にも上がっていました。これは、本当に驚きました。今までのトレーニングは、もう少し長い期間で、変化を期待する・・・ものが多かったのですが、先天性連動のトレーニングはその場で変わるんですよね。それも誰の目にもわかるぐらい。サッカー仲間が横で、セッションを見学していたのですが、インパクトの時の音が明らかに変わっていくことに、ものすごく驚いていましたね。
先天性連動のトレーニングを約2年間継続してみて、「サッカー」の変化を聞かせてください。
まず、単純に身体のパフォーマンスが別のレベルに達した感覚があります。サッカーには、パス・シュート・トラップなど様々な動きがあるのですが、身体が自分の意思の通りに動くようになり、滑らかで力強くなりました。スペインでプロ活動を始めたばかりの頃は、フィジカルの強さの違いや、ボールを持つとすぐに身体を当てて奪いにくるアグレッシブなプレーについていくことが難しかったのですが、トレーニングを続けて暫くすると、体重や筋量が大幅に変わったわけではないのに、当たり負けしなくなりました。連動性トレーナーの方からは「連動性が上がると同じ筋肉量だとしても出力が大きく上がるよ」と事前に言われていたのですが、まさに!という感覚でした。
また怪我をしなくなりましたね。日本より遥かにハードなプレーを求められているにも関わらず、大きな怪我がないですね。無駄な力みが抜けたのか、身体の使い方が上手くなったのか、言葉にするのはすごく難しいですが、90分(1試合)の後半であっても、余力を残せているのでクオリティを落とさず安定したプレーができています。今季は、先発出場の確率が90%以上なのですが、監督やチームにもフィジカルコンディションの高さを評価して頂いています。
十川選手はアスリートとしてトレーニングを受けるだけではなく、自ら理論を学びたいと言うことでHURECメンバーズ(連動性トレーナー養成講座)に入会もされましたが、それはなぜでしょうか?
サッカー選手として、一番大切なのは、自分の身体の感覚やパフォーマンスです。ただ自分の性質として、「何故良くなるのか」「今までのトレーニングと何が違うのか」を納得・理解してやりたいと思いました。スペインからオンラインで受講したのですが、学ぶ中で、今までのトレーニングと大きく違う点が分かってきました。特に、動きや筋肉の使い方には先天的な個体差があること。トレーニングメニューの組み合わせ次第では、パフォーマンスを下げてしまう可能性があること。一般的なストレッチで獲得できる可動域は、サッカーにはあまり意味がなく、むしろ怪我に繋がる可能性もあること。私の場合は、まず身体で体感し、変化を自覚してから、理論を学んだので、物凄くすんなり頭に入ってきました。
最後になりますが、連動性トレーナーと歩む今後のキャリアについての展望を聞かせてください。
先天性連動のトレーニングを行って、身体やプレーが変わった実感があるので、この考え方が日本そしてスペイン、ヨーロッパ、世界中に広まって主流となるように今後は共に活動したいなと思っています。ただ私はサッカー選手ですから、やはり欧州チャンピオンズリーグやワールカップでプレーしたいと思っています。そしてそれが、私ができる最大の貢献かなと笑っ