宮川 浩太院長 プロフィール
筑波大学体育専門学群卒。大学卒業後は都内の私立高校で保健体育の教員として勤務。その傍らで市民ランナーを対象にしたクラブチームe-Athletesでトレーニングコーチに従事。生徒や会員さんの怪我を目の当たりにして一念発起し、柔道整復師の国家資格を取得。その後、整骨院、陸上競技をはじめとしたスポーツ現場で実戦経験を積む。2018年に治療の幅と社会人経験を広げるため株式会社ウィルフォワードに入社する。2019年5月にランナー向けWebメディア「RUNNING CLINIC」をリリースし、さらに2020年3月には「腰痛専門治療院BACK AGING(バックエイジング)」をスタート。
フルマラソン自己ベスト:2時間22分15秒(2008年福岡国際マラソン)2007、2009かすみがうらマラソン優勝
<保有資格> 柔道整復師・保健体育教員免許
それでは、今から先天性連動の理論を全面的に導入し、共同でプログラム開発を行った腰痛・肩こり専門治療院BACK AGINGの宮川院長にインタビューをさせて頂きます。宮川院長どうぞ、よろしくお願い致します。
よろしくお願い致します。
では、早速ですが、今まで数々の治療理論を学んでこられた宮川院長がなぜ先天性連動の技術を取り入れたのか、その経緯について聞かせてください。
整骨院やランニングの指導現場で多くの症例を診る中で、その方々に最善のアプローチができる治療法を学びたくて色々な勉強会に行っていました。様々な理論を学び、自分の身体に試し、現場でも検証を繰り返していたものの、どうしてもぶち当たる壁が「痛みが戻ってしまう・再発してしまう」という課題でした。それがすっと解決せずに、悶々としいた時期に先天性連動の考え方と出会いました。今までやってきた治療法やトレーニングと明らかに違うなと思っているのは、トレーニングをどうやるか何をやるかではなく、どんな順番でやるか、なぜその順番でやるかということにフォーカスした治療法・トレーニングが先天性連動だという点ですね。よくよく聞いていけば、当たり前のことだけど意外と自分自身では着目しなかった新しい観点だったので、「ちょっとこれは面白そうだな」と興味を持ちました。そして、実際に自分の身体で、色々試して検証をしてみて「これは本当に現場で使える理論・技術だな」と思ったのが、一番初めの経緯ですね。
先天性連動を導入した事による良かった点を教えてください。
僕自身の変化としては、明確な指針となる理論を持てたことです。というのも医療業界って「口伝」が多い世界なんですよね。「見て盗め。感じて学べ・あえて教えない」正確には、教えることが極めて難しい職人の世界という感じでしょうか。
ゴットハンドと言われるような素晴らしい治療家やトレーナーは、確かにいます。しかし、それが言語化・体系化されないと再現性(覚えれば誰でもできる)がないので、どうしても一部のプロの仕事となってしまい、なかなか広まらないなと思っていました。その点、先天性連動の技術や考え方は理論が言語化できていて、再現性がとても高いように思います。
先天性連動をベースにしたプログラム提供している腰痛・肩こり専門治療院 BACKAGINGが東京・市ヶ谷にオープンして、1年が経ちましたが、BACKAGINGについて聞かせて頂けますか?
BACK AGINGの全プログラムは、先天性連動をベース理論とし、「体の悩みを理由に挑戦できない人を減らすこと」を目的に、2020年3月東京・市ヶ谷にオープンしました。BACK AGINGでは僕自身も長年テーマの一つにしてきて治療院業界の課題でもある「なかなか治らず、ずっと通い続ける」を解決し、根本完治を目指すためのプログラムとしてHURECと共同で開発しました。
大きな特徴は主に3点ですね。
①単発治療はなく3〜5ヶ月のプログラムしかないこと
②受け身の治療ではなく、連動性を取り戻す独自の運動療法がメインであること
③「健康な体・連動性の高い身体」再獲得するための体得プログラムであること
BACK AGING(先天性連動)では、ホメオスタシスのピンのお引っ越しという独自の言葉で説明していますが、長年付き合ってきた腰痛や肩こりを根本完治させていくためには、単発の治療は効果的ではないと考え、最低3ヶ月の期間で、確実な根本治療を目指します。
また受け身の治療には限界が有ると考え、ある程度減痛した時点からは、患者さん自身に身体を動かしてもらう調整エクササイズを中心にセッションを行い、3ヶ月かけて硬く(腰や肩への)負担が大きい身体の使い方を変え、全身性に負荷が分散するやわらかい身体を獲得して頂きます。
さらに「長年の腰痛・肩こりの原因は習慣にあったんだ」と気づいて頂き、再発の可能性を限りなく減らした新習慣を導入するための徹底サポートを行います。
少し極端な例えかもしれませんが、例えば「ダイエットしたいけど、私は何もしたくありません」というのは正直上手くいかないですよね。トレーナーは、効率よく痩せるための食事・トレーニングの指導や、お客様がモチベートするような関わり方をすることはできますが、やはりご本人の習慣が変わることがダイエットが成功する最大の要因だと思います。少し厳しい言い方になりますが、患者さんが「私の腰痛(肩こり)は私に責任があったんだ!!」と知っていただいてこそ、私たちも全力で根本完治へのサポートができます。
そう言った意味でも、先天性連動の理論や技術は、とても相性の良いものだと思っています。依存的な関係ではなく、根本的解決をお互い目指す(患者さんとトレーナー)パートナーという意味では、従来の何か施すような受け身な治療方法よりも、この技術(先天性連動)はすごく上手く行っていて、今後の治療業界のモデルケースの一つとしていければと思っています。
ありがとうございます。続いて、先天性連動を導入して、逆にここは難しかったなとか、課題として出てきたなという点も聞かせてもらえたらなと思います。
先天性連動は新しい考え方ですから、これは誰もが通るべき道だとは思っていますが、自分自身のマインドのチェンジ(今までのアプローチから先天性連動のアプローチへのお引っ越し)には少し戸惑いましたね。
この一年自分が患者さんと向き合う中現場に立つ中で一つ一つ納得できたこともあります。逆に納得ができないものを(HURECの担当者と)話し合ったりする中で、一つ一つ腑に落としていくところだなと思います。これは患者さんと向き合っていく仕事である以上、おそらく一生続くことだとは思いますが(笑)
ありがとうございます。続いて、先天性連動を導入を考えている方に何かアドバイスはありますか?またどんな方にお薦めしたいですか?
素直な話をいうと、今まで学んでいたものを急に全てを先天性連動の考え方だけにシフトすると言うよりは、徐々にシフトできるところから取り入れて行けば良いのかなと思います。極論は、相手が良くなれば、何でもいいなと思っています。ただ「目の前の患者さんの症状が変化していない」、「納得いった効果が出ていない」のなら何かしら別の手段を取らないといけないよなとも思います。僕はその壁にぶつかった事で、先天性連動を取り入れていますので。
今まで自分がやってきたものが無駄になるとか、使えなくなるとかは考えなくて良いかなと思いますね。むしろ、学んできた知識や技術は比較対象となり、より深みが出てバージョンアップしたものになると思います。そういう人こそ、この技術(先天性連動)を一番納得した形で導入できるんじゃないかなと思っています。
最後になりますが、宮川院長の今後の展望について聞かせてください。
BACK AGINGは、腰痛・肩こり専門治療院でスタートしているのですが、世の中にある症状は腰痛・肩こりだけに限らないですし、この先天性連動の理論は、当然腰痛・肩こりしか対応できないわけではありません。僕個人としては、医療人として、誰もが一度は持つであろう志を大事にした治療院、治療家でありたいなと思います。もう一つお話しするなら、治療家をしていると「このやり方を続けていって大丈夫なのか」「自分は本当に患者さんの力になり切れているのか」という不安感が出ちゃうような時期が誰にでも来ると思うんですよね。今後同じような壁にぶつかっている人たちがいたら、こういう知識(情報)もありますよ。この順番のやり方で学んでいくと良いですよ。伝えてあげれるような指針・モデルケースでありたいなと思います。
宮川院長、お忙しい中インタビューにお答えいただきありがとうございます。今後とも、よろしくお願い致します。
こちらこそありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。